【本将棋の歴史】(6)『本将棋(日本将棋、将棋)』
著:あんちっく
『本将棋』完成は、
初期配置という意味ならば
後奈良天皇が酔象削除した天文年中1532~1555年、
禁手も含めてという意味ならば
二世名人:大橋宗古が明文化した1636年と
言えると思います♪(^^)
ただし、
『本将棋』完成後も、
さらなる改良が検討されます♪d(^^)
まず、
江戸時代の変則将棋として、
以下のものが登場します♪(^^)
■「八方桂」
桂馬の動きを、
国際標準である八方桂
(チェスのナイトの動き)
に変更したもの♪(^^)
持ち駒制だと強力すぎるかもしれませんが、
桂馬の戦術の幅が広がるのは間違いありません♪
d(^^;)
■「反射角」
ビリヤードのように
盤の端で
角が反射できるもの♪
また、将棋名人の登場によって、
競技化が進み、さらなるルールの見直しも進みます♪
d(^^)
【将棋名人の歴史】
1612年:江戸幕府が将棋名人(世襲制)を家元とする。
(一~十一世名人)
1867年:江戸幕府崩壊&家元三家も途絶え、将棋名人(推薦制)へ。
(十二、十三世名人)
1924年:関根金次郎十三世名人らが
日本将棋連盟の前進である東京将棋連盟を結成。
現在の将棋名人(実力制)へ。
(十四世名人~)
■千日手のルールの改良
江戸時代のルール
「千日手となったときには攻撃側が手を変える。
どちらが攻撃側か不明のときは、
仕掛けた側から手を変える。」
↓
1927年の対局で
序盤の駒組みで千日手が発生し、
判断不能となり、
「同一局面に戻る同一手順を連続3回」
というルールが出来ました。
↓
1983年:米長邦雄-谷川浩司戦
米長邦雄が、
「違った手順で同一局面に戻る」という
無限ループを対局中に繰り出しました!\(^^;)/
谷川浩司が打開し、米長邦雄が勝利しました♪
これにより、
「同一局面・同一手番が4回」に改定されました♪
なお、江戸時代の
「攻撃側から手を変える。」は、
現在も
「連続王手の千日手では、
引き分けでなく、王手している側の敗北」
という形で残っています♪(^^)
■持将棋のルール整備
お互いに入玉するなどすると、
決着がつかず持将棋(引分け)となる場合があり、
このルールの整備は現在も続いています♪(^^;)
・両者合意による持将棋
↓
・「24点法」あるいは「27点法」
大駒(飛角)5点、小駒1点で計算)
↓
・「トライルール」(現在検討中)
自玉を敵玉初期配置の位置へ移動させれば勝ち!
(注:王手放置はNG)
詳細ルールは
Wikipedia[入玉]参照♪\(^^;)
最後に、
将棋のルールには
まだまだ、こんな問題もあります♪(^^)
■双方連続王手の千日手
どちらの勝利かルール上不明。
しかし、そもそも局面として存在するのか現在も不明。
■「最後の審判」(縫田光司)「詰将棋パラダイス」(1997年)
「最後の審判」は詰将棋の双玉問題なんですが終盤で…
1(先手):角で王手
2(後手):歩を打って合駒しつつ王手
3(先手):王手を回避する方法はなく、
唯一防げる手が同角だが…
なんと連続王手の千日手(禁手)なので指せない。
4(先手):禁手(死駒で合駒が出来ないのと同様)で
指す手がないんだから、
これは詰みだよね?
そもそも打ち歩詰め(禁手)だよね?
5(後手):角で王手に対して、
歩の合駒ができないと判明!
やむなく別の手に…。→詰み。
あんちっく所感では、
禁手でしか王手を外せない状況は、
詰みという認識ですが、
日本将棋連盟の最終判断が出ていないとの事。(^^;)
「最後の審判」
詳細はこちら♪(^^)
■先手有利…?
<将棋先手勝率データ>(情報元)
・アマチュア50.4%(約48万局のデータより)
・プロ52~53%
『小将棋』時代の数百年のテストプレイにより、
『本将棋』は将棋系ゲーム最高峰とも言えるバランス調整に
なっています♪(^^)
ちなみに、他の将棋系ゲームと比べると…(情報元)
●先手勝率
・チェス70%
・シャンチー65%
・チャンギ60%
・マークルック60%
・将棋53%(アマチュア50.4%)
●引き分け率
・マークルック70%
・チェス30%
・シャンチー25%
・チャンギ25%
・将棋2%
ただ、将棋道場やプロになるほど、
先手有利論を展開する方が多いです。
(^^;)<数%でも気になるみたいです♪
また、コンピューターなどで今後研究が進むと、
先手勝率がプロの52~53%に近づく可能性もあり、
将来的に先手有利緩和ルールの検討も
必要になるかもしれません♪
\(^^;)
\(^^)
それでは最後に!
より一層の将棋の発展を望みます♪